家族信託で預貯金の凍結を防ぐ

8月11日の毎日新聞の記事に、自分の預金が下ろせない?じわり広がる「高齢者制限」という記事が出ていました。
この記事では、

金融機関が高齢者の取引を見直す動きが急速に進んでいる。特殊詐欺の防止などから、一定年齢になると、預金の引き出しを制限したり、使途の詳しい説明を求めたりするケースが増えている。早ければ60代から「自分のお金が自由に使えない」状況も生まれている。

として、金融機関ごとのルールを紹介しています。
たとえば、支店により、70歳以上の契約には代理人同伴を原則としたり、家族の緊急入院等の事情でまとまった現金を引き出そうとしたらカードで下ろせなかったというケースがあったという事例が挙げられています。
この毎日新聞の記事では、

特殊詐欺被害は深刻化しており、認知症の人への対応も大きな課題だ。今後も金融機関の高齢者対応は厳格化が進む可能性は高い。老後の資産管理を考えるうえでは、こうした点も念頭に置く必要がある。

と締められています。

銀行の高齢者への対応は…

確かに、銀行・信用金庫など金融機関の高齢者への対応は、本人確認・意思確認から始まり、年々厳しくなっています。
ご本人の預貯金であっても、認知症になって意思判断能力がなくなってしまうと、お金を引き出すことができなくなります。
子どもや配偶者が銀行の窓口に行ったとしても、お金を下ろすことができなくなってしまうのです。
本人の預貯金を使う必要があれば、成年後見制度を利用して、後見人を立てて手続きをするしか方法はありません。

家族信託で認知症の前に準備を

家族信託では、このような認知症への対策として、本人が元気なうちに、預貯金などの財産の管理を信頼できる家族に任せるということができます。
家族信託で準備をしておけば、高齢の父母が仮に認知症になってしまったとしても、預金の管理は受託者である子どもたちが継続して行うことができ、親のために親の財産を使うということができるようになります。

物忘れなど体調の変化があればすぐにご相談を

家族信託は、NHKや新聞などでも多く取り上げられるようになり、ご相談も年々増え続けています。
ただ、中にはすでに認知症が進行してしまい、手遅れで家族信託を行うことができない方もいらっしゃいます。
高齢になり、物忘れや認知症の兆しが見えてくると、中には進行が早いケースや、何かのはずみで転倒して急に症状が悪化するケースもあります。
意識や体調の変化があれば、まずは早めに一度ご相談に来ていただければと思います。