家族信託や相続のご相談を数多くいただく中で、相続への考えも年代やご家庭の状況によってかなり異なるなと感じることがあります。
ご高齢で先祖代々の土地を多く所有されているご家庭は、財産については長男が受け継ぐものだから、というお気持ちを持っている場合も多いです。
対して、特にそういった意識がなければ、近くに住んで一番お世話になっている次男に相続を全部任せたい、ということもありますよね。

娘は嫁に出したから相続には関係ない、という考えをお持ちの場合もありますが、滅多に帰らない息子より娘の方が介護に通ってくれ関わりが強いので、相続は娘に多く残したいという場合もあります。

家族信託の受託者を誰にする?

家族信託を検討する際、まず財産管理を任せる相手、「受託者」を誰にするかというところが大きな問題になりますよね。
子どもが複数人いる場合などは、誰に任せるのが一番いいのかはご家庭のご状況によって異なるかと思います。
また、「子どもがいないので、甥姪でもいいですか?」「何親等の人までなれますか?」
というご質問をいただきますが、法律で受託者になれないと決められているのは、未成年、成年後見人、被保佐人です。
ですので、これらに該当せず、信頼できる人であれば続柄関係なく任せることができます。

ご高齢の方の不動産売却を考える家族

家族信託契約は比較的自由度の高い制度です

子どもの2人ともを受託者にすることは可能か

家族が協力してやっていきたいという思いから、子ども2人ともを受託者にしたいという場合、これも法律理論上は可能です。

ただし、
信託法80条1項
受託者が二人以上ある信託においては、信託事務の処理については、受託者の過半数をもって決する。

という規定があるため、保存行為と言われるもの以外は原則的に受託者1人の単独判断で信託事務を行うことができません。
これにより、速やかで柔軟な管理が行えない可能性があり、また、金融機関によっては、信託口口座開設の際に「受託者1名の場合のみ開設可」という独自の規定を設けていることもあるので、注意が必要です。

複数人を受託者にしたい場合の対応

上記リスクを考慮し、基本的には受託者を複数人にすることはおすすめはしていません。
それでも1人だけを関わらせるのは…という場合はこのような方法も検討します。

ケース① 第2受託者にする

受託者(子)が委託者(親)より長生きするという可能性が高いですが、万一は誰にでも起こり得るので、信託契約の中で受託者の方が先に死亡した場合など、受託者がその任務を負えなくなった場合の第2受託者の候補を立てます。
これをもう1人の子にする、ということができます。

ケース② 信託監督人や受益者代理人に就任させる

信託契約上、必須な役割ではないですが、信託契約により「信託監督人」・「受益者代理人」という人を設定することができますので、これにもう1人の子を就任させます。
例えば、「信託監督人」は受託者の管理が適切に行われているかを監督する人になりますが、受託者が作成する帳簿の確認の他、自宅の売却などの重要な決定の際は信託監督人の承諾を得る、というような信託契約内容にしておけば、協力し合って財産管理を進めていくことができます。

ケース③ 財産ごとに受託者を分けて契約する

例えば、不動産が複数ある場合など、物件ごとに受託者を分けて信託契約を結ぶことなどは可能です。

受託者=将来的に相続する人、と勘違いされていることもありますが、信託終了時の財産については、「帰属権利者」が承継するため、この権利帰属先を2分の1長男、2分の1次男などにしておけば受託者を複数にしなくてもいいということもあります。

家族信託のご相談ははらこ事務所へ

家族信託の契約内容の設計は比較的自由にすることができるので、ご家族の気持ち、実際の管理がどうなるか、また法律的に可能かなどを総合的に判断した上で、私たちコンサルタントはご提案いたします。
はらこ事務所では、家族信託についての無料相談を行っておりますので、お気軽にお問合せください。

(担当:高木)

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