家族信託の壁を突破！信託口口座開設の最新事情と銀行選びで失敗しないための重要ポイント
- 家族信託の認知症対策
- 2025/12/24
- 2025/12/24
最低預金額や手数料の比較からネット銀行の活用まで、スムーズな資金管理を実現するコツ
「家族信託の契約書はできたけれど、お金を管理する信託口口座が作れない……」 実務の現場で、お客様が頭を悩ませるのが「信託口口座（しんたくぐちこうざ）」の開設です。家族信託をトラブルなく運用するには、信託口口座の開設が重要となります。
今回は、家族信託の実務においてハードルとなっている信託口口座の最新事情と、失敗しないための対策を専門家の見地から解説します。
家族信託の成否を分ける「信託口口座」開設がなぜ難しいと言われるのか
普通口座ではダメ？安全に預金管理を行うために信託口口座が必要な理由
家族信託では、受託者（管理する人）は自分の個人資産と、託された資産を明確に分けて管理しなければならない「分別管理義務」があります。 受託者個人の普通口座で代用してしまうと、もし受託者が差し押さえを受けたり、亡くなって相続が発生したり、受託者の方が判断能力を失ってしまった際に、託された資産まで凍結されてしまうリスクがあります。これを防ぐために、委託者の名前が入った専用の「信託口口座」が必要なのです。
この信託口口座は、銀行側が個人の預金ではなく信託された預金であることを把握しているため、前述したような凍結リスクを防ぐことができます。
金融機関によってバラバラ！開設時に直面する「高い手数料」と「最低預金額」の壁
現在、信託口口座に対応する金融機関は増えていますが、その条件は一律ではありません。 「最低預金額3,000万円以上」といった厳しい条件を設けている銀行や、口座開設手数料として数万円〜10万円以上の費用がかかるケースも珍しくありません。この「条件の厳しさ」が、家族信託の導入をためらわせる大きな要因となっています。
ネット銀行から信託銀行まで！信託口口座開設の最新トレンドと賢い選び方
手数料が安いネット銀行の台頭と、対面で相談できる信託銀行や地元金融機関のメリット比較
信託口口座を取り扱っている銀行はまだそれほど多くはないため、どこの銀行で開設できるのか、開設するための条件はどのようなものなのか、事前に確認してご自身に合った金融機関での開設を検討する必要があります。
以前より信託口口座に力を入れていたのが三井住友信託銀行であり、かなりの口座開設実績があるものと思われます。現在までのところ口座開設手数料無料というのが人気の理由ですが、厳格な契約書の審査を通過する必要があります。
最近では、オリックス銀行が、比較的低コストで信託口口座を作成できるネット銀行として注目されています。 また、長年付き合いがあるという理由で、多少手数料が高くても地元の地方銀行、信用金庫を選択される方もいます。コストを重視するか、対面でのサポートや地域密着の利便性を重視するか、目的に応じて選択することが重要です。
事前審査がカギ！家族信託の契約書案を作る前に銀行へ相談すべき理由
多くの人が陥る失敗が、「契約書を作ってから銀行へ行く」ことです。銀行によっては独自の審査があり、銀行側と事前に協議しないまま作成した契約書の内容では、口座開設を断られるケースが大半です。 まずは、検討している銀行がどのような契約文言を求めているかを事前に確認し、銀行の審査が通ることを確認した上で信託契約を締結するのが、実務上の鉄則です。
司法書士、行政書士がサポートする「挫折しない」ための信託口口座開設シミュレーション
地域の銀行対応状況を網羅！スムーズな口座開設を実現する専門家のコンサルティング
当法人では、金融機関との事前協議を行い、信託口口座開設可能な信託契約書の作成サポートを行っています。
資産凍結を防ぎ、家族が安心して管理をスタートするために今すぐ取り組むべきこと
せっかく家族の将来のために準備した信託も、信託口口座が作れなければ、かえってリスクのあるものになってしまう可能性があります。判断能力があるうちに信託契約を締結し、安全な口座で確実に管理を行うことが真の安心への近道です。認知症対策、口座開設でお悩みの方は、ぜひ一度当法人へご相談ください。
名古屋家族信託相談所では、家族信託の実績が多数あり、家族信託の落とし穴にも配慮しながらお客様をサポートしています。家族信託に興味があるけれどよくわからない、何から始めていいのか困っている等、些細なことでもぜひ一度ご相談ください。
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