名古屋市千種区での家族信託相談事例:認知症の財産凍結
- 家族信託の事例紹介
- 2022/6/9
- 2023/4/26
千種区での家族信託の相談:認知症対策のご紹介
千種区での家族信託のご相談事例のご紹介です。なじみやすく、『クレヨンしんちゃん』登場人物に見立てての事例解説をしたいと思います。
ご相談者は、あるご家族の長男さん(以後、しんのすけとする。)。
ご家族構成は、しんのすけさんと父(以後、ひろしとする。)・母(以後、みさえとする。)・長女(以下、ひまわりとする。)という構成です。
ひろしさんとみさえさんが、最近加齢とともに物忘れが気になる程度に酷くなってきたらしく(特にみさえさん)、今後の財産管理について心配だとご相談を受けました。
認知症のリスク:あまり知られていない財産の”財産の生前凍結”
ひろしさんとみさえさんの物忘れが今後より進み、『認知症』となってしまった場合、何が問題となるでしょうか。
あまり知られていませんが、場合によってはひろしさんやみさえさんの財産が本人達が生存しているにもかかわらず凍結されてしまうということが起こり得るのです。
たとえば、今回のケースでは、千種区に自宅の不動産(土地建物)を所有していました。
先々、施設に入って、自宅の家屋を売却しようと思っても、認知症で意思判断能力が衰えると、千種区の自宅を売ることができなくなってしまいます。
なお、このことについては、約50%以上の方が『知らなかった』という統計値もでております。
今回のしんのすけさんの相談は、まさしく両親の財産の生前凍結を防ぎたいというものでした。
しんのすけさんの不安を解消する「家族信託」とは
この度のしんのすけさんの不安を解消する一つの手段として、
【家族信託】という画期的な仕組みがあります。
どういったことかというと、家族間であらかじめ一定の取り決めを行っておくということが条件となりますが、
ひろしさんとみさえさんに万が一のことがあったとしても、
しんのすけさんがひろしさんとみさえさんに代わって財産管理をすることができるようになります。
つまり、ひろしさんとみさえさんが認知症になったり寝たきりで意識がない状態になったとしても、
ある程度ひろしさんとみさえさんの財産のコントロールをしんのすけさんが単独でできるようになるのです。
施設費用や病院にかかる医療費など、父母に代わって子供が負担するというのはしんどいというご家庭も多く、
何も対策していないと、一定の条件に合致してしまった場合、父母にかかる諸々の出費を否応なく子供が負担しなければならなくなってしまうこともあり得るのです。
なお、他にも家族信託をすることによって、信託した残余財産があった場合の行先をあらかじめ指定しておくことができたり、
財産管理を任されたしんのすけさんが父母よりも先に万が一のことがあった場合の代理の管理者(例えばひまわりさんなど)を立てておくことができたりと、
ご家庭の事情に合わせたカスタマイズがある程度できるという柔軟性があることも大きな特徴となります。
家族信託の注意点:認知症になってからはできない
超高齢社会の現代であれば、活用の場が多々ある家族信託。
今回のしんのすけさんの悩みであれば間違いなくマッチする制度でしたが、注意点がないわけではありません。
例えば、家族内で家族信託を設計しようと思ったとしても、肝心の財産保有者である方(今回の場合はひろしさんとみさえさん)が認知症などになっていて、法律行為が一切できない状態だったら対応ができないということ。
つまり、対策できる期間が決まっていて、”見えないリミット”があるということです。
他にも、少し難しい話ですが、財産保有者が”遺言”などを残している場合、場合によっては遺言内容に影響を与えてしまうことがある点や、
遺留分の問題はなくならない点など、家族信託を行うにしても注意しなければならない点はたくさんあるので注意が必要です。
家族信託での財産凍結対策の結果とその後
野原家の家族信託後の後日談ですが、
残念ながらみさえさんには認知症の診断がおりてしまいました。
その事実自体は大変ショッキングな出来事でした。
しかしながら、しんのすけさんの先を見越した事前対策のおかげで、
みさえさんの介護や医療・専門施設にかかる費用の部分については、みさえさんの財産で賄うことができ、
少なくともしんのすけさんやひまわりさんが費用を負担するという状況は回避できているようです。
なお、もし仮にひろしさんもみさえさんのように万が一のことがあったとしても、
家族信託をあらかじめ設計しているため、ひろしさんの部分でもある程度の安心ができる状態となっています。
高齢化社会での家族信託まとめ
先にも述べましたが、超高齢社会である現代日本では、
新しい問題として「長生きするリスク」なる考え方が浸透しつつあります。
「寿命と健康寿命」という考え方や、「人生80年から人生100年」という考え方が広まりつつあるのも、「長生きするリスク」という概念が根本的に定着しているからかもしれません。
そのような時代背景がある以上、現代をよりよく生き抜くための対策の一つとして
家族信託はとてもいい制度ではないかと思います。
名古屋家族信託相談所では、家族信託に伴うご相談について、先の事例以外にも対応した実績・ノウハウが多々あります。
もしこの記事をお読みいただき、少しでも引っかかることがある方は、一度お話をお聞かせください。
もしかしたら解決するためのご協力ができるかもしれません。
初回相談は無料なので、気軽にお越しいただければと思います。
スタッフ一同、皆様のお悩みを『嵐を呼ぶ』勢いで誠心誠意対応させていただきます。
…それでは、実際の事例を元に登場人物部分を
アニメ『クレヨンしんちゃん』に見立てた家族信託事例・解決事例のご紹介でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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