
【司法書士が解説】家族信託のメリット・デメリットとは?成年後見人との違い
- 家族信託の認知症対策
- 2026/9/16
- 2026/9/14
「親が認知症になったら、実家や預金はどうなってしまうのだろう…」 近年、高齢化や認知症対策の切り札として注目を集めている「家族信託(民事信託)」。
この記事では、多くの家族信託の相談を受けている司法書士が、家族信託のメリット・デメリットや向いているケースを分かりやすく解説します。
家族信託の4つの大きなメリット
① 認知症による口座・不動産凍結を防げる
金融機関は認知症による口座凍結を行うため、資産が完全に動かなくなります。事前に家族信託を結んでおけば、親が認知症になっても受託者である子供がスムーズに預金の管理や実家の売却を行えるようになります。
② 2代先、3代先までの資産継承者を指定できる
通常の遺言書では不可能な「自分が亡くなった後は長男へ、その長男が亡くなった後は孫へ」といった、世代を超えた資産の継承先(次世代・次々世代の承継)まであらかじめ指定することができます。
③ 成年後見制度に比べて柔軟な資産活用ができる
法定後見と異なり裁判所の過度な制限を受けないため、親の生活費や施設入居費用のために実家を柔軟に売却・活用することが可能です。積極的な資産運用も行えます。
④ 専門家への毎月のランニングコストがかからない
信頼できる家族が受託者になるため、専門家(司法書士や弁護士など)へ毎月報酬を支払い続けるような継続的な負担が発生しないのも大きな利点です。
知っておくべき3つのデメリット・注意点
① 本人が認知症になってからは契約できない
家族信託はあくまで本人の意思に基づく契約であるため、すでに判断能力が低下した状態では契約を結ぶことができません。元気なうちに計画的な準備を始める必要があります。
② 身上監護権(医療・介護の手続きなど)はない
信託できるのは「財産管理」の権限のみであり、病院の治療同意や施設入居の手続きといった身の回りの世話(身上監護)は含まれません(必要に応じて任意後見契約等の併用を検討します)。
③ 初期費用(専門家報酬や実費)がかかる
公正証書作成のための手数料や、不動産を信託する場合の登録免許税などの実費、および専門家への依頼費用がまとまって発生するため、事前の予算計画が大切です。
家族信託が「向いているケース」とは?
- 将来的に実家の売却やアパート経営、遊休地の活用など、不動産の処分・マネジメントを予定している
- 自分の財産を信頼できる子どもに託し、生活や医療の資金として柔軟に管理・運用してほしい
- 子どもに財産を渡した後の「次の承継先(孫など)」までしっかり見据えておきたい
逆に、すでに親の認知症が進行している場合や、預貯金だけで小規模な財産の場合は、遺言書や他の法制度が適しているケースもあります。
手続きは専門知識を持つ「司法書士」へご相談ください
家族信託は、ご家族の状況や財産内容に合わせた「オーダーメイドの契約書」作りが不可欠です。自己流やインターネットのひな形だけで進めると、適切な契約とならず税金がかかってしまったり、不動産売却ができなかったり等、本末転倒な結果になるリスクもあります。
司法書士法人ひびきグループが運営する名古屋相続相談所では、ヒアリングから契約書の作成、信託登記の手続きまでトータルで手厚くサポートしております。
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